2021/08/09

子供の驚異的な記憶力、ダヴィデの**

折り紙でアンパンマンを貼り付けて、
まどか専用の袋を作ってあげた。

キャラクターものは…
などと言いつつ、
こういうことをして楽しんでいる親父である。


「この袋にはまどかの好きなものを何でも入れて良いよ」
と言った所、
にこにこしながら
お気に入りのぬいぐるみや
以前作ってあげた魚や亀を入れていた。


これは段ボールを切り抜いて、
その上に折り紙を貼ったもの。

何だろう、
自分の作ったものの自慢ばかりしている気がするのだが。

しかし気にせず更に自慢しよう。

袋の裏側は、クリームパンダ。


皆さんは知っていますか?
ちなみに私はこの人物を知らなかった。

多分、私は子供と相性が良い。
子供を喜ばせてあげようと思うと
色々アイデアが湧いてきて
自分が楽しんでいるのだ。

それとやりながら技術的な閃きを得たり、
練習できたりするのも面白い。

まどかの好きな絵本に、
豆腐屋が自転車に乗って
「とうふ」の幟(のぼり)を立てているのがある。
それでこういうふうに、
旗竿を作ってあげた。

これも大のお気に入りで、
ついこの間まではとても慎重だったまどかが
勢いよく木馬を漕ぐ漕ぐ。
成長ぶりに感心する。

木馬を疾駆させながら
その絵本のページを開かせ、
「と~ふ~~」
と父親に言わせるのが
先週のまどかの好きな遊びであった。

流れで、初めて墨汁も使わせてみた。

そして墨汁が手に付くと
お風呂場に手を洗いに行ったまたその流れで
風呂掃除。

まどかは今、掃除の真似事をするのが好きである。
箒、クイックルワイパー、掃除機、雑巾、はたき、
とにかく何でも大人のやるように真似をする。
食器洗いの手伝いさえする。
(勿論、実際できる訳ではない)

大人はいつから
「あー、面倒臭い、あとでいっか」
と言うようになるのだろうか、
と思ったりする。

子供は今すぐやりたくて、
しかもすべてが遊びなのである。
やはり私たちも子供の心に帰って
食器洗い遊び、お掃除ごっこを
楽しむべきなのではないだろうか。



さて先日、『人間世界史』21巻について
少し話した。
依然、お気に入りである。

しかし次第次第に物事の輪郭が定まっていくように、
興味の対象も絞られてくる。
その推移が面白いので、
これも書いておきたいと思う。


とりわけこれらが、まどかの好きな巻である。
なぜか、ファラオを見ると
(大人の目から見ると)
畏怖するような仕草をしてみせる。
とても面白いのだけれど
お見せ出来ないのが残念な程。

そして彼はルネサンスが好きである。
何故かと言うと、
ルネサンス期の彫像は
チンチンが多いのだ。

という訳で、口絵4点ほどのチンチンを
彼は毎回確認して満足する。
その中にはミケランジェロのダヴィデ像があり、
ダヴィデのポーズをおじじに取らせるのも
彼の遊びの一環に組み込まれている。

何度ダヴィデポーズを取ったことか…

「まどかもやってごらん」
と言った所、


左頁のダヴィデ像に注目。
しっかり真似しています。

遊びの教養レベルが高い、
自慢の息子である。



しかし今回わけても感動を抑えがたい出来事が一つあった。
それはこの2冊の本。


右はゲルマン民族大移動、
左は中世キリスト教世界。

この2冊を交互に指差して
「う~~」と、
何か訴えるような表情をしている。

こういう時はその意味する所を解読しないといけない。
何を言いたいのだろうか。

暫く思案した後でハタと気付いた。
時代的には
ゲルマン民族大移動⇒中世
となるのだが、
その中世の象徴たるステンドグラスは
ゲルマン民族大移動の時代の中程に
既に登場するのではないか!?
(昔読んだ本なので中身までは詳しく覚えていなかった)

それで開いてみると…
果せるかな、ステンドグラスの口絵があったのである。


「まどかはこれが言いたかったのか!」
と言ったら、
うんうんうん、と嬉しそうに
にこにこしながら頷いていた。

脳天を貫かれるように驚いて、
そのせいで後から涙が滲んできた。
(こういう涙は凄く珍しい)

ルネサンスのチンチンを別として、
これらの本はいずれも中身をじっくり見た訳ではない。
それなのに、どの本に何の絵があったか
これほどまでに覚えている。

脳科学的に、記憶については
「見たものは全て記憶している。
ただ、その検索が出来ないのだ」
ということが言われている。

それが死の直前には走馬灯として再生されると言うし、
あるいはサヴァン症候群の子供たちは
驚異的な検索能力を持ち合わせているとも言う。
つまり潜在的にはやはりあらゆる記憶を可能とする力が
人間の意識にはあるのだ。

そういうことは聞いていても
なかなか我が事として捉えられなかったのだが
子供のこの記憶力、更に言えば
見るとも無しに見た程度のものをしっかりと記憶し、
更に他のものと関連付けようとする力を初めて目の当たりにし、
大袈裟ではなく
「世界はこういうふうになっていたのか…」
と驚きに圧倒されたのだった。

数日、楽しく過ごして、
まどかは妻のご実家にまた帰っていった。

次会うまでに
私は過去に描いた自前のキャラクターを
再生しようと思っている。

それと、初めてまどかのために絵本を描いた。
それについてもまた今度お話したいと思う。


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