2021/03/15

子供と言葉①ことばのはじまり

おはようございます。
おじじです。 


前回までのあらすじ。

1年前に始まった重度の乳児湿疹により
妻のご実家に転地療養を余儀なくされた長男まどか。

乳児湿疹はその後速やかに治ったのだが、
霊障、風水その他の理由により
狛江宅では心身共に不調に陥ることが
繰り返し確認され、
今年に入ってからは遂に狛江泊も断念。

一人暮らしに枕を涙に濡らすおじじなのであった…



というあらすじは横に置いて、
(*元気です。)
昨日、面白い発見があったので
それを書いてみたいと思います。

滅茶苦茶長いです。悪しからず。


昨日と一昨日、私は妻子と過ごすために
妻のご実家に宿泊しておりました。


最近、まどかはいよいよ物を言うようになってきました。
その前の段階として、
言葉を理解するようになっていました。

「大人の言っていることを赤ちゃんは分かる」
的な全体像の話ではなくて、
個別の名称のことです。

例えば、絵本で「おかあさん」と出てきて
それを読み上げると
自分のお母さんを振り返って指を指す。

また、私がいない時に
「おとうさん」と誰かが言ったら
ヘッドフォンをする真似をして
「うーうー」と歌う

というのは、

①私のヘッドフォンが妻のご実家に今ある
②そのヘッドフォンを装着している私の写真を彼は見たことがある
③CDから私の歌声がすることを知っている

以上のことから
おじじ=ヘッドフォン=歌が
連想の中で繋がっているからのようです。

その時その場にいない人間を表すために
このように複合的な連想を用いる。

なんて高等なんだ。

勿論、私がその場にいる時には
同じように「おとうさん」の言葉に反応して
振り返って指を指す。

ほとんどそれは条件反射。

面白いことに…

妻はまどかに、自分を指して
「おかあちゃん」と言うことが多いけれど、
私の場合は全然それをしない上に、
妻を含めて他の人が
「ほら、お父さんに云々」とか
「お父さんが云々」と言うことも
あるにはあるけれど、
そこまで多いとは思わない。

つまり
「おかあちゃん」と「おとうちゃん」には
使用頻度において大きな開きがあるにもかかわらず
かなり早い段階で「おとうちゃん」は
彼の単語帳に入ったように思う。

覚える単語というのは
自分の中で重要性が高いからであるはずです。
一緒に過ごす時間が少ない以上、
私の生身としての存在の重要性が高いはずはない。

となると、
「自分の庇護者である存在(=母親)には
関係の深い別のもう一人の存在(=父親)がいる」
というのは、
先天的に用意された観念の一組なのであろうな、
と思ったりする訳です。

または
「おかあちゃんはこの人とは特別仲良くしているなあ。
ということは重要人物なのか。
覚えておこう」
という価値づけによるものなのか。

その場合は、「仲の良さそうな雰囲気」
というものを読み取る力の凄さに感銘を受ける。

どっちみち、凄いことです。

理屈っぽくてすみません。
そういうのを考えるのが好きなの。

しかしこの時点では
「おかあちゃん」「おとうちゃん」を聞き分け
それが何を意味するかを正しく理解しているに留まるのですが、
自ら発話はまだしていない訳です。

発声は勿論、もっと前からしていますよ。
確か最初は「あいあい」だった。
それから「まんまん」になった。
これは動物の声のようなもので
何かを意味している訳ではないのです。
単に、発声です。

最初に口に出す言葉は何だろう、
と、よく話していました。
ま、順当に行って「おかあちゃん」(の不完全版)だろうな、
と予想していました。
しかし「か行」は難しいのだろうか。
「バ行」は既に出している。
じゃあ、「ばあば」かな、とか思ったりもしました。


さて、2週間ほど前、
最初の言葉を、明らかにそれを指す形で
発するようになったそうです。

その言葉は・・・

「ぶんぶ」

意味は、てんとうむしです(笑)

ある日、てんとうむしが部屋の中にいたそうです。
大人がそれを「ぶんぶん」と言ったのでしょう。
「ぶんぶ」として覚えられ、
絵本の中にてんとうむしを見つけると
「ぶんぶ」と言う。

この凄い所は、抽象化・記号化の力です。
実物のてんとうむしと
絵に描かれたてんとうむしは
現実には全然別物。

それを同じものとして処理できるのは
脳の中で「記号」として抽象化しているいるからです。

丸くて、
水玉で・・・と。

つまりこれは「関連付け」であり
この関連付けという脳内操作を
子供はその習得期に面白がって繰り返すらしい。

「ぶんぶ」に続く第二の言葉は



「ぼーん」



答えは、傘です。

最近、傘にハマっているらしい。
それで家の中でも傘を差している。
傘を差せと言うので、
妻は傘を差しながらご飯を食べさせていました。
私も、傘を差しながら料理させられました。

傘を開く時、大人が
「ぼーん」と言った。
そして彼の辞書に書き込まれた。

ぼーん(名詞)▶かさ
用例「ほら、まどか。ぼーん」『幼辞苑』


一昨日、雨の中、まどかを抱き、
傘を差しながら歩いていると、
突然「ぼーん」と言う。
と共に、何かを指差し体を緊張させている。

何だろうと思ってその視線を追いかけると…
他所のおうちに軒下に立ててある傘。

よく気付くね、君(笑)

驚きの集中力です。

そして今度は上を指差して
「ぼーん」

これも傘、と言うように。
こうして共通性のあるものを
関連付けていく。

歩くと更に隣の家で
「ぼーん」

また歩いて
「ぼーん」

毎度、それから頭上を指差して
「ぼーん」

大変、満足したらしい。

あとは犬。
「ばっば」と言う。
(←「わんわん」から来ていると思われ)

やはりバ行が得意な模様。
傘を見ると「ぼーん」と言わずにはいられないように
犬を見ると「ばっば」と言わずにいられない。

昨日は日曜日で公園に犬が沢山いた。
まどかは何度も「ばっば」だった。

一頭、とりわけ大きな犬とすれ違った。
サイズに比例するように
まどかの「ばっば」も実に興奮気味でした。

フォント2つ分くらい大きかった。

もう一つあった。
鳥を見て「かっか」



最初に話す言葉は、意外にも
「おかあちゃん」に類するものでも
「ばあば」のそれでもなかった。

てんとうむしに傘に犬に鳥だった。

その意味する所を考えるに、

お母さんやじいじやばあばは
彼の目の前に、
彼が呼びかければ聞こえる所にいつもいるから
名前を必要としないのではないだろうか。

つまり当たり前の風景なのである。

しかし傘や犬や鳥が視界に入ってくる時は
異例であり、
だから心が刺激を受けて反応する。

もう一つは何らかの行動を
大人にさせるために使う。

鳥のいない所で「かっか」と言えば
それは「スマホに入っている鳥の写真を見せてくれ」
という意味であり、
傘が閉じられている状況で「ぼーん」と言えば
それは「傘を広げてくれ」
という意味を持つ。

つまり最初の動詞は命令形なのだ!!

まだ自分の世界に浸透しきっていないものや
要求にこそ
優先的に言葉は用いられ、

逆に、
既に内面世界に浸透しきっているものや
慣れ親しんだ自発的行為には
言葉を用いる必要性が低い。

という、言葉の秘密が見えてくる。

考えてみれば、
私たちも、身近なものほど名前を知らない。
自分が無自覚にやっている行為を
把握していないことも多い。

余程好きな人でもなければ
その辺の花や雑草の名前をほとんど知らない。
それはそういうものがひしめている風景が
当たり前すぎるからだ。

一方で、
酒の銘柄や
作曲者の名前なんかは
べらぼうに出てくる。

それは親しみ始めた初期に、
刺激を受けるたびに「関連付け」を繰り返したからだ。

子供が傘を見るたびに「ぼーん」と言うように、
モーツァルトを見るたびに「モーツァルト」と
頭の中で気付くこともなく呟いてきた。
その結果、どんどん広がって、
誰が誰だか今ではかなり知っている。

未知を既知に変えていくための変圧器として
「ことば」の一側面があるのだとしたら、
彼に名前で呼ばれないことに
幸せを感じます。
それは彼の心の内面世界に
私が当たり前のように存在しているということを
意味するから。

まどか幼辞苑は色々なことを教えてくれそうです。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
お読み下さりありがとうございました。
今日も皆様が良い一日を過ごされますよう祈っております。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
●スケジュール
3月20日(土)春分(特別価格2000円)
同日14時ー瞑想教室(5000円)
3月29日(月)天秤座満月
4月12日(月)牡羊座満月
(*対面は7000円、遠隔は5000円)
●毎週日曜日開催の真呼吸会に是非ご参加下さい。
(10:00~10:20。無料)

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①LINE:atelierkoshiki
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