2020/06/26

おじじと米国からのお客人(後編)

話がコロナ禍に及んで、
「アメリカ人は自由を尊重しすぎる。
「自由も大事だけど、こんな状況ではもっと人のことを考えないといけない」
と彼は言うのでした。
コロナ禍で、この問題は非常に浮き彫りになった、と。
「その点、日本人はよく考えると思います」

「もっと人のことを考えないといけない」
同じ言葉は日本でも発せられていた訳ですが、

我々は呑気によって出歩いて、
アメリカ人は自由の堅持によって出歩いた。

勿論全員が全員じゃないでしょうが、
なるほどなあ…なのでした。

少なくともアメリカ人である彼から見ると日本人は
「人への迷惑を考えてよく対応している」
と見えたようです。

一方、ロサンゼルスに嫁いだ日本人の友人は、
「お花見に行っている場合じゃないよ、日本人!」
と言っていました。

やっぱり、自国民の問題点はよく見える。

この二人の言葉はそんな事実を表しているかと思います。

あとは戦争の話。

「去年の来日で広島の原爆ドームで学ぶまで、
アメリカ人がしたことを知らなかった。
私たちはそのことを教わらない。
私たちは学ばないといけない。
認めるのが苦しい過去であっても。
そうでなければ分かり合えないし、何より正しくない」

一人の日本人として、彼の誠実さに礼を申し上げておきました。

最後の方は酒が回って、僕の英語は伸び切った輪ゴム状態でした。

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