2021/05/16

子供と言葉⑥発音練習

車を見ると「ぶー」と反射的に言うように、
青を見ると「わお」と言う。

色々な所に「わお」はある。
クレヨン、服、絵本の表紙。

子供は実に執拗に同じ言葉を繰り返すので
「わお」
「わお」
「わお!」
と指差しては言う。

「わお」の範囲は大人よりやや広いようである。
水色から青紫までが「わお」に含まれる。
赤紫になると「わお」ではない。
赤が混じると違うものだと反応するのは本能だろう。

健全な色彩感覚の原点には
恐らく本能が働いているのである。

「わお」の次に彼の目を引く色は赤らしい。
赤のことは
(少し溜めてから、大きな張りのある声で)
「あ!」と言う。
「あ・か」はかなり難しそうである。



今、彼は発音の真似をすることを
とても楽しんでいる。

その真似する様、素直なことこの上ない。
外国語の学習をされたことのある方は
経験があると思いますが、
なかなか日本語の発音のパターンから抜けられない。
そしてネイティブの発音になり切ることに
心理的抵抗が生じたりもする。

子供には勿論、そんなものはない。
思うに、大人は
「ちゃんと出来ないと恥ずかしい」
と思うからおかしなことになるだろう。
一方、子供にはそういう考えはないので
今出来る範囲で自分なりに一生懸命真似する。

純粋な心って、なんて純粋なんだろう、
と思わされるのである。



前回の記事で
認識の縦・横軸の話をした。

名詞的認識では
傘とクレヨンは勿論、同族ではない。
しかし形容詞的認識では
青い傘と青いクレヨンは同族になる。
という話。

今度はこれを引っ繰り返してみた。
(そんなことばかりする研究親父である。)
色鉛筆の赤、青、黄、緑、黒、
と複数を取り上げて
「これも鉛筆」
「これも鉛筆」
「これも鉛筆」
と教えた。

すぐに理解したらしく
「びんびづ!(←えんぴつ)」
と言う。

この音、気に入ったらしい。
色の異なる色鉛筆を一本ずつ指差しては
「びんびづ!」
「びんび!」
と一生懸命発音する。

この「物体」と「属性」を自由に横断できる認識の力、
たいそう感心した。

それで
「まどかは頭がいいね。お利口だ」
と褒めた所、その意味もすぐに理解して、

①色鉛筆を指差し
②「びんびづ!」
③自分の頭をてんてんと叩き
④「うん!」と力強く頷く

この行動パターンを取るようになった。

意味する所は
「ボク、頭いい!」

それは自慢でも「自己肯定」でもない。

ただ青いクレヨンが青いように
彼にとって受け入れるのに苦労の要らない事実なのである。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
●スケジュール
5月22日(土)10時-11時 瞑想教室(1000円/初回のみ5000円)
5月26日(水)射手座満月
6月10日(木)双子座新月
6月20日(日)父の日(父のみ半額2500円)
6月21日(月)夏至(特別価格2000円)
(*対面は7000円、遠隔は5000円)

真呼吸会 毎週日曜。10:00~10:20。無料
瞑想会 不定期

●お問い合わせ
①LINE:atelierkoshiki
microcosmo.healing@gmail.com
●ホームページ:
https://www.microcosmo-healing.com/
●LINE公式(満月新月のお知らせなど)https://lin.ee/BhCsBpc(@463dflke)

●カウンセリング
対面10000円/
ビデオチャット8000円
●ヒーリング
対面7000円/遠隔5000円 /マッサージ10000円(*学割、未就学児割あり)

●ヒーリングアクセサリー「プレローマ」36,000円

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●PDF文書
『イエス新論』5,000円(*メルクリウス会員には無料進呈)


2 件のコメント:

yokoiwatong さんのコメント...

子供がどのように言葉を認識していくのか、河邉さんだからできる観察と認識による文章が参考になります。うちの子はすでに12歳ですが、読んでいて過去のことを「なるほど!」と振り返ったりしています。
今、うちの子は中学で英語がスタートし、苦戦しております。今年から指導要項が改訂され、その内容がまさに場当たり的で(今に始まったことではないですが)、周囲も子達も困惑しているようです。
彼は低学年のときに英語でアートをする教室に通っていたこともあるのですが、英語よりアートの方が開眼しました。その教室は英語もアートも自分を表現すること、という認識で、アートに正解がないように、英語を間違えたりしても指摘したりはしなかったようです。

どんなもの作っても描いても褒めてくださったおかげで彼は独創的な絵を躊躇いなく描けるようになりましたが、英語はそのまま横に置いておきました。中学受験もあったので時間の制約もありました、、

で、今、12歳の脳に新しい言語を前にどのように寄り添ってあげればよいか、日々私も悩んでおります。本人は授業がわからないことがストレスなようで「英語を話せるようになりたい!」と意欲的なこともあり、とりあえず観察しているのですが、文法から理解した上でそれを展開する形で会話をしたい、と言っています。
私はアメリカに飛び込んでサバイバルで覚えたので、まさに真逆な方法なのですが、本人の欲求を否定せずに並走していきたいと思います。

私事を色々書き散らしてすみません。

まどかくんの言語取得&動作や成長シリーズの投稿、これからも楽しみにしています。

カワベマサノリ さんのコメント...

ありがとうございます。
楽しんで読んで頂けているようで嬉しいです。
日本の英語教育は時間とお金の無駄です…
私も一生英語は身に付かないな(笑)手遅れでした。
まあそうは言っても文法から学ぶのも言語理解という観点では良いですね。
問題は日本の英語の教科書の文法説明がずさんだということです…!

こちらこそ色々これからも聞かせて下さい。

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