聖人の言葉の秘密

この世のことは全て塩梅の問題である。

昨日も書いたことだが

「我慢するのが良い」

「我慢しないのが良い」

これはどちらも正しい。

どちらに偏るべきかは人それぞれの問題なのである。

我慢強くない人は我慢を進んで学ぶべきだし、我慢ばかりする人は我慢しないことを学ぶべきだ。

これは理屈自体はそんなに難しいことではないはずだ。

中心から右にずれている人には「左へ」と言い、左にずれている人には「右へ」と言うだけの話である。

しかし「左へ」と「右へ」では字面上、真逆である。

これがイエスや仏陀や孔子の残した言葉に、しばしば矛盾が見られる理由なのである。

なぜなら彼らの言葉で残されているのは、彼らが弟子や信徒たちに語った言葉なのだから。

右にずれている者もいれば、左にずれている者もいた。

だから「右に寄れ」と言い、同じ口で「左に寄れ」と言った。

それだけのことである。

では彼らの共通点は何かと言えば、右に左にずれているということを測る基準を把握していたということだ。

それが「人の道」なのである。

この理屈が分からないので、多くの人は教条主義に陥っているようだ。

今時は自由が非常に宣伝されている。

確かに自由を満喫できる社会的経済的環境が整っている。

だから自由を利用しない手はない。

しかしだからと言って、自由が全ての問題を解く鍵だと思い込むとどうなるか？

左右の内、「左へ」だけが正しいと思い込み、左へ左へと進む内に崖から落ちることになるだろう。

これもまた、考えるまでもないことだ。

ではどうしたら良いのかと言うと、塩梅である、という話に戻る。

ただもう少し具体的に言うと、今は自由が推奨される時代だから、確かにそれを利用した方が良い。

これは海流に乗るようなものである。

自分の力を節約できる。

しかし一方で、皆と同じ動きばかりしていると、大きな魚にがばっと食われる。

または人間に一網打尽にされる。

だいたい、世の中の人間は頭が悪い。

マスメディアの言うことを丸呑みして、後になって騙されたと知るとカンカンに怒る程度に頭が悪い。

「こんな頭の悪い奴らと同じことをしていて大丈夫だろうか？」という警戒心は、是非とも生き残るためには捨ててはならないのである。

＊ちなみに「頭が悪い」というのは事実の説明であって、それ以上の含みはない。

つまり私はこれらの人々を馬鹿にしているのでもなければ蔑んでいるのでもないので念のため。

【スケジュール】

9月23日（金祝）秋分ヒーリング（セットお申し込みで特価2000円）

同日　11時ー瞑想教室（オンライン2000円／アトリエ3000円）

9月26日（月）天秤座新月

10月10日（火祝）牡羊座新月

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