2020/08/08

真呼吸27 体を感じる

真呼吸の3か条の第1条がやっと終わりました。

確認しますと、真呼吸には

・呼吸を感じる
・体を感じる
・声を聞く

この3つである訳ですが、
この3つは連動しています。

だから一つが出来ている時はすべてが出来ているし、
一つが出来ていない時はすべてが出来ていないのです。

今日は2番目の「体を感じる」についてお話しましょう。

体を感じるということの意味は、
意識が体の内側に留まっている、ということです。

これは意外と多くの人が出来ていないことです。

例えば歩いている時。
目的地やこれからすべきことなどに頭を取られ、
体がすっからかんになっている。

そんな時、人は転んだり、躓いたり、ぶつかったりします。

体の外側に意識が漂泊してしまっているからです。

体の内側に意識を留めるためには、
ともかく、感じようとすることです。
最も分かり易いのは筋肉の動きでしょう。

ウォーキングや体操や筋トレをする時でも
体の内側を感じているかどうかで成果も質も変わってきます。

これは楽器の演奏やスポーツ、武術などにも当てはまります。

筋肉や関節を傷めやすい人は
体から意識が遊離していることに原因があります。

一方、体の内側に意識を留めると
筋肉の動きは滑らかになり、自分が思う以上の動きを可能にします。

演奏中、前腕部が痛くなるというピアニストが昔アトリエに来ました。
そこで私は体の内側に意識を留めるように助言しました。

すると彼は痛みをまったく感じることなく演奏できたのです。
とても驚いていました。

このように私たちは無自覚なままでは
意識を体の内に留めるということがなかなか出来ない性分です。

そこでこのようなことを日頃から訓練する必要があるのです。

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