先日小淵沢に行った時、とんでもない料理屋に入ってしまった。
小淵沢の蕎麦屋である。
神の導きによって――と私は信じるのだが――行きたい店の全てが閉まっていた。
営業日の店も、なぜか13時に店仕舞いしていた。
それで通りかかった蕎麦屋に入った。
暖簾をくぐった瞬間、記憶が再生した。
この店には以前、入ったことがある。
それは少なくとも16年以上前のことだったはず。
ずっと、終始休みなく、亭主が細君に文句を言い続けている。
二人で経営している店である。
出来の悪い奉公人を小突き回すかのような罵詈雑言を並べ立て、妻の全ての行為に駄目出しをしている。
しかし負けじと奥さんも大きな言い返す。
客なんかそっちのけ。
そういう状況になぜか貸し切り状態で蕎麦を待つことになったおじじ。
それが16年前の風景。
暖簾をくぐってしまったものは仕方ない。
少しは成長しただろうかと思って着座し、蕎麦を待っていると――
16年前と全く同じ風景!
人生の深淵を感じた。
この人たちは16年間何も変わっていないのだ!
何一つ自分に改める所があることに気付かず、お客様をもてなすことが自分たちの仕事であることも気付かず、そして何より重大なことに自分たちが「職場で繰り広げる」夫婦喧嘩の全てが客の耳に入っていることに気付かず、16年を過ごしているのである。
多分、店が続く限り16年後に行っても見るものは同じであろう。
しかし勿論、二度と行かない。
こうして、私たちは常に自己反省しなければならないことが明らかになる。
私たちは常にこう自問すべきだろう。
「そんなにいつも怒っていて、何の利益があるのか?」
「そんなにいつも怒っているなら、なぜ状況を惰性で続けるのか?」
「なぜ相手に怒りだけをぶつけ、感謝と信頼を向けないのか?」
「自分の怒りを見せつけられる他人の立場になったことはあるのか?」
また特に自営業の人はこう自問すべきだろう。
「お客様に喜んでもらうことで生活できているのではないのか?」
「自分は本当にお客様の気持ちを考えて仕事しているのか?」
このような低次元の地獄の様相を眼前に見るのは久しぶりだったので、実に勉強になった。
神様がここに私を運んだと私が信じる理由である。
そしてもう一つの理由があるので、それを続けて次回書く。
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11月24日(木祝)射手座新月
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①できればLINEで:atelierkoshiki
②microcosmo.healing@gmail.com
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